11/27 東工大の女子枠 twitter論争

東工大が2023年度入試から定員の中に女子枠を設置することを決定しましたね。でている意見の中に腑に落ちない(論理が通っていない)ように見えるやつがあったので色々書いてみます

 

①女子を入れることによって、入れる女子より学力的に優れた男子が機会を失うので不平等

twitterの人々は自分の気に食わないことがあると、論理を振り翳して意見を述べていますが結局イデオロギーの対立に落ち着くことが多いです。

例えば①を主張する場合は

・大学の決めた学力の物差しにおいて学力的に優れた人を上から順に取るべきだ(主義・思想)↓

・女子枠を設けることは学力的に優れた人を取るべきという自身のイデオロギーに反した振る舞い↓

・不適切じゃね?

ということになっています。正直箇条書きの2つ目は猿にもわかる論理なので、ここで主張をするならばなぜ箇条書き1つ目の学力的に優れた人を取るべきか?ということについての理由を述べるべきだと思います。

 

東工大側の論理としては

・理工系を発展させるために、理工系において女子を活躍させたい(主義・思想)↓

・女子を活躍させるためには理工系に進む女子の母数を増やしたい↓

・女子枠

という論理なのではないでしょうか。ここの問題は大学にどのような学生を入れるべきかという主義・主張がtwitter民と東工大でぶつかっているだけなので、本当に東工大の女子枠を撤回させたいならば女子が増えると理工系の発展に悪影響であるということを主張し、主義・主張の戦いに持っていくべきです。(それはそれで炎上するだろうけど)

 

また、男子学生が機会を失い不平等だという主張がありますが大学には自分の大学の入試の仕方を決定する権利があるので、その面では機会を奪われた男子学生など初めから存在しないとも言えますね。(今までの全ての機会はたまたま与えられたものなので、イデオロギーを挟まずに〜すべきといえるようなことはこの世にない)

 

②優秀な学生は試験に余裕で受かるから下層を落とす分には問題ない

これはほんまかいなって思います。

入学試験で良い点をとった人は大きく2タイプに分かれています。

・入学後もアクセルを緩めず優秀なまま継続

・試験に受かると目的を見失い堕落(=自分の人生での目的意識がないのでなんのための入試かよく考えず思考停止でぶっちぎった)

入学試験は物差しも何をすれば受かるかも明確です。一方入学してからはやりたいことを自分で見つけて、どう頑張るかを自分で決めて努力せんといけないので、この能力に欠ける人は普通に堕落します。一方で入試の時はギリだけど目的があるみたいなやつは入学してから結構伸びます。(関東外から出てきたタイプとか、伸びがえぐいです)

なので、下層を切ることはある程度のリスクを孕んでいるとも思いますが、硬直した体制でいられるほど余裕もないのでちゃんとアクションを起こした東工大は(私は)素晴らしいのではないかと思っています。口先ばっかのやつは掃いて捨てても掃ききれないほどいるのでね。問題あったら変えればいいよ🤗

 

自分の嫌いなことに理由をつけてあたかも世間の一般に反していると主張することが流行っているみたいですけど、普通に嫌いって言えよって思います。

 

女子が少数の中で学生生活を送っている身としては、入った女子学生が入ってから差別されるのではないかと心配です。あいつは学力が足りないけど、女子枠で入ったのだ、みたいな

杞憂だと良いね〜

骨格標本作成記(ウツボ、その1)

たまたま「鳥の骨格標本図鑑」(川上和人)を購入して読んだところ、鳥の骨格の美しさに魅了されてしまったので、自分でも骨格標本を作ることにした。

調べてみると初心者がいきなり鳥を作るのは難しいらしい。調べてみるとウツボの頭骨は仕上がりもかっこよく、骨が丈夫なので初心者向きらしい。ということでまずウツボで練習して、その後、鳥で作ってみようと思う。

運よく、大きな魚屋さんが近くにありウツボを購入することができた。(手に入らなかったら釣りに行こうと思っていた)1-2kgの通常サイズを想定していたのだが、買おうとしたタイミングで入荷したのがこいつだったため5000円払って連れて帰ってきた。一本釣りらしく、口に釣り糸がついているのがかっこいい。

5600円のウツボ

5kgもあると胴体部分を食べ切れるか心配だったが、骨と皮が多いのでなんとか消費することができた。本体が大きいので、さぞ立派な標本が作れることでしょう。

1.ウツボを頭と胴体に分ける

解凍した後のウツボ

ここから包丁、自分より腕力のある同期、気合いなどを用いて解体していく。(解体後に飛びますが、ややグロいかもしれないので、嫌な方はブラウザバックをお願いします。)

 

あたま

胴体

背骨がかなり硬く、不出来な包丁だと切断するのが極めて大変でした。カボチャとかも切れる包丁を用意しとくとスムーズだと思います。

2.胴体を食べる

胴体の方は、唐揚げ、煮込みなどにして食べました。骨があるのでググりながら頑張って捌いてください。ゼラチンの量がすごく、謎に元気が出る味がしました。これからの季節におすすめです。

 

ウツボの煮込み、黄色と黒の模様が趣深い

3.頭部の除肉

頭部の除肉はデザインナイフとキッチンばさみを駆使して進めます。皮が非常に硬く、私のなまくらナイフでは切れなかっため、皮を切ることは諦め身と皮を分離させた後に皮から中身を抜き取ることにしました。ウツボは口内や食道が体表と同じ茶色と黄色のマダラになっており、なんのためにこうなっているのかやや疑問でした。魚やカニはハサミや棘を持っているので、飲み込む時も丈夫な皮で身を守らないといけないということなのでしょうか??

ウツボの口内は体表と同じ模様、歯の鋭さが観察できる
ウツボの歯の強烈さは有名で噛まれると数針は縫うらしい(釣りに行かなくてよかった)

また、ウツボの骨格の特徴として、口内から食道を胃側に進むと咽頭歯という第2の歯があることが挙げられる。せっかくなので、それも取り出しておく。

咽頭骨と鰓の入り口

咽頭歯の隣に鰓の入り口があった。青丸の白い部分を基部として鰓が生えているのだ。水族館でみるウツボは常に口をわずかに開けているように見えるが、これは口が酸素の取り込み口を兼ねているために口を開けていないと窒息するからなのではないか?

 

↓続けて除肉していく。結構骨格が見えてきた。

頭部除肉途中

咽頭

お湯をかけると肉がいい感じに煮えて取りやすい。鍋で煮込めれば多分最強。歯がぼちぼち抜けるので注意する必要がある。

さらに除肉した後は、ポリデントにつけて酵素の力で残りの肉をなんとかしてもらう

酵素が溶かしてくれた部分は透明になって崩れやすくなるとのこと

ポリデントが緑なのでマッドサイエンティスト感があって楽しい。

骨をポリデントにつける

次回予告

脱脂&漂白&組み立て

脱脂

漂白

 

自己アピール無理なのやが

一年間抱いてきた夢がある。それは大学院で奨学金を手に入れてバイトを辞めることだ。最近、来年4月〜給付の奨学金の申し込みが始まっているので、我も申し込んでみむとするなり。ということで、入力していたのだが、難しい。特に自己アピールが

 

申し込むために色々な奨学金の提出書類とか、募集要項とかを読んだのだが、どうやら奨学金の財団が求めている人材にはパターンがあるらしい

①お金がなくて奨学金をもらうことで学校に通えるやつ

②優秀なのでバイト三昧にさせるよりも奨学金を与えて勉強に専念させた方がいいやつ

③就職先の決定権と金をセットにすることで、将来自分のところに就職してくれるやつ

(項目を複数併せ持っていると尚良い、っていうか実際採用される人は多分大体これ)

 

自己アピールは自分が上の項目のどこに区分されて、どれくらい状況が深刻なのかを示すための場所だと思っているので、自分がどこに区分されるのかを考えてみた。親の収入がそこそこあるので①ではないだろう。また、②を考えると、学歴はそこそこ見栄えがしていいかもしれない。バイトにより長期の調査が制限されていて、勉強に支障は出てるのは確かなことである。でも、大学入ってからの勉強で成し遂げたことは人並みだし英語が抜群にできるとかでもないし②には当たらないだろう。③に当たるやつは自分の分野では良さげなものは存在せず、やりたいことあっての大学院なので、この状況において金のために進路を曲げるのは本末転倒である。バイトする方がマシ

 

こうなると、奨学金をゲットするためには実際の自己認識は①でも②でもないもののなんとか話を盛って①+②みたいに見せかけないといけないということだろう。(就活ってこういうこと?)

 

まず、①の要素について考えてみる。ここで使えそうな手札は「祖父」と「弟」だろう。祖父を老人ホームに入れる費用は多分全部とはいかないまでも(祖父の貯金がねぇので)我が家で負担させられるだろうし、弟は私大で金がかかるので、見せかけることは多分できる。ただ、本当に嘘をつこうとすると家庭の支出と収入を把握して、それを支出ギリギリになるように話を盛って、なんなら大学院の学費を出すのに困っているから奨学金くださいみたいなことをいうことになるだろう。(自分が審査員なら将来有望でギリ余裕がありそうなやつと微妙そうだけど頑張る意欲があって余裕なさそうなやつなら後者をとる。感情で動きがち人間なので)

 

自分が椅子を無理やり取ることで、押し出される人間がいるということは当然把握しているが利己的すぎて「ワイの糧になれてよかったなガハハと」しか思わないのだ。(これは嘘で、押し出すかちょっと悩むこともあるけど、思考停止して正当化しているにすぎない。自分も勝たないと死んでしまうし、どこで譲るのが社会に対して最適かなど自分にはわからないので)

 

②の要素を考えてみる。これは結構あって、本当は長期の調査(1ヶ月〜)とか留学(3ヶ月〜)に行きたいのだが、バイトが週3で入るために実質連続して外出できるのは3日間なのだ(ほんまクソ)休みをとるということもできるのだが、業種の特性的にコンスタントに決まった曜日で入れないバイトには人権がないので結構きつい。調査に行って勉強して、理論と現地調査を両方行える人間になりたいなどと書くのが良いのだろうか。

 

自分はブラインドタッチができなくて、左手が固定、右手がキーボードのG列〜エンターキーまでを担当するという謎のタイピング派閥に属しているのだが右手の袖とPCの角が擦れてPCが削れているのに今気がついた(どんだけネット依存やねん)

 

年収の面から勝ち目が薄そうという気持ちは拭えないものの、出さないと通らないので、頑張って書いてみようとは思う。

 

9月30日(イグノーベル賞、考えすぎの功罪など)

そろそろ添い遂げる覚悟が必要なのかと思うくらい靴擦れが一生治らないです。靴を変えるべきなのでしょうか...

 

①イグノーベル賞

9/16の朝に今年のイグノーベル賞が発表されました。研究室に所属する以前はおもしろ豆知識のような認識でしたが、卒論とはいえ研究に触れてから見てみると研究結果だけではなく、研究過程にも考えさせられることがありさらに面白いです。

 

今年のイグノーベル賞の中では経済学賞の

Talent vs Luck: the role of randomness in success and failureg

が面白かったです。人生はどうやったらうまくいくかを考えることが多いので、シミュレーション研究によってその一旦が示されたというのは非常に興味深いです。

この研究では才能は正規分布しているが、富はパレート分布に従うという現状から、成功は何によってもたらされるかがシミュレートされています。

①才能を0.3-0.9で正規分布になるように振り分け、才能に従って富が増える「幸運」と才能によらず富を減らす「不運」、何も起こらない「平和」の3つのイベントを定期的に起こすことで富の分配が才能と運によって表現する様子をシミュレートします。

これによると、どのシミュレーションの回でも一番のお金持ちは最も幸運のイベントを起こせた人だったらしいです。よく成功者が「自分は〜のおかげで成功した」などと理由づけを行いがちで、みんなありがたがって名言とかをリツイートしていますが、この研究に従うと彼らに成功をもたらした最も大きな要因は運だったということですね。身も蓋もねぇ。

 

実際の人生では、才能と環境がチャンスを引き寄せるということもありそうですが、(ex.世界人口の約30%は中国とインドだが、長者番付トップ10は90%がアメリカ)一定の信憑性はありそうに思えました。

 

学生をやっていると、社会貢献せねばならない、とか、成功せねばならない(=成功できんかったらゴミ)、地球温暖化を解決せねばならないし(←人生の目標なんですね)、それがうまくいかないなら死んだ方が良いとかの強迫観念に囚われることがあって、強迫観念により作業が進まなかったり鬱っぽくなることがしばしばありますが、そういうことできるかは運だよ〜って言ってもらえるとやれることやって失敗したらしょうがないみたいなマインドになれるので助かりますね。ありがたい。

 

②考えすぎの功罪

生きてて時々やらかすと考えればわかるでしょ、とかよく考えてから行動しなさいとか言われることがありますよね。ああいう言葉から、これまで考えれば(行動しなくても)人生におけるある程度の最適解はわかるだろうと思っていたのですね。でも最近そんなこと全然ないかもというように考えが変化してきました。自分は考えようとしなくても全然実用的じゃない考えとかが脳内にぽこぽこ浮かんでくるんですが(ラブライブ!のことりちゃんってどうやってあの髪型思いついたのやろ、など)、考えすぎって役に立ってないし、メンタルを傷つけることになるから程々にしとくのが最適解じゃね?と思いました。調子が微妙だったり、失敗した後だと思考がメンタルの自傷を始めます。不合理すぎ。バイトふやしてお薬もらってみたいなということは数年考えているので、やってみるかもしれません。

 

個別指導アルバイトの悲哀

ADHD気味で頭の中がうるさいので、脳内を外部メモリに吐き出すためにブログを始めました。完璧主義の気があるので、どこまで続くか(自分でも)見ものだなと思いますが、書いてみます。

 

数年間個別指導でアルバイトをしてきて、個別指導の構造について理解が深まったので、おもろかった点とかをつらつら書いていこうと思います。読んでいるとコイツ教育業の割には人格が終わってて草と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、塾にいるときは当然サービス業にふさわしい人格のふりをしているので勘弁してください。

個別指導の客層

一般人が塾に通おうと思ったとき最初に思い浮かぶのは集団塾なのではないでしょうか。いろんなとこにあるし、みんな通ってるし。その状況下でわざわざ高い個別指導にくる客層は当然偏りがあります。

 

学校の授業から落ちこぼれたやつ(40%)

これは個別指導あるあるだと思います。しかもなぜか受験学年になってから塾にぶち込まれるケースが多く困ります。中学受験は選んで行うものなのでこのパターンは少ないですが、高校受験ではかなり多いです。中3にもなってbe動詞がさっぱりなやつとかもぼちぼちいます。志望校合格までには色々手順がありますが、このタイプに対してはアルバイト程度の能力では受験日までに1.勉強の仕方を教える 2.(穴がめっちゃあるけど)中三の学習指導要領をなんとか終わらすくらいまでしかできません。中1も中2の範囲もわかっていないのに中3の範囲をやるのは戻ると間に合わないからです。当然出来はガタガタですが、個別指導塾は毎年そういう生徒がいるので、どこかしらの高校には押し込むことが出来ます。うまくいけば高校に入ってからも授業料を落としてくれるので(こっちの精神的な負担を抜きにすれば)割と神

 

このタイプは親が子供のヤバさを自覚していて、たくさん授業をとることができる+親が志望校について高望みをしなければ塾からすると神です。学校の授業が理解できない生徒に未習範囲(:学校でやっているけど、全然身についていないので実質初見)を自学させることはほぼ不可能なので、授業でやるしかないのです。課金して授業を取りましょう。

 

集団塾が合わずに個別にきたやつ(25%)

集団塾でいじめがあったとか、集団塾の過酷なクラスの上がり下がりとかに耐えかねてこっちにきた生徒です。このタイプの生徒は個別指導のどの属性(他の生徒がいない、自分のペース(笑)で教えてくれる)などを求めているかがはっきりしているのでそれを間違わなければ個別指導を継続させること自体はやりやすいです。ただ、受験というのはそれ自体に競争の側面を孕んでいます。なので、志望校に受かるためには他のライバルを抜かすために勉強の負荷をかける必要がありますが、このタイプは負荷に一度挫折していることがあるのでそこに指導上の困難があるように思います。集団塾の利点の1つに他の生徒がいることで競争心が煽られるということが挙げられ、これにより多少の無茶もさせることができます。個別指導では、この無茶を講師による洗脳1つでこなさねばならないのですが、このタイプに潰さないように負荷をかけるのは難しいです。

 

最近は「オーダーメイド」とか「自分専用の〇〇」というものが流行っていますが、集団塾でも「勉強のやり方」は宿題をこなすタイミング、暗記のやり方、1日のスケジュールなど自分好みに「オーダーメイド」する余地はあります。また、「勉強のペース」もオーダーメイドさせようとすることもありますが、勉強のペースというのは志望校と自分の学力の距離によって決定されるので、本当に受かりたいなら個別指導であっても勉強のペースを「オーダーメイド」する余地はないのです。響きが良くて売り文句になりやすい言葉なのはわかるけどね。

 

学校のフォローのために通っているやつ(20%)

最初のパターンと違ってこのタイプは成績も上から下まで様々です。学年が下で小4から集団塾に通おうとしていて前準備のために勉強していたり、定期テスト対策のために通っていたりします。個人的には前者は良いと思いますが、後者は微妙です。ある程度以上のところを受験するなら学校で習う以上の知識が必要になるので、最初から集団塾に通っておけば一度学習進度が追いついた後は定期テストくらい楽勝になり二度手間にならずにすむのでお得です。多分。(内部進学の場合はテスト範囲に集中した方が良いのでむしろ個別の方がいいかもね)

 

集団塾と掛け持ちのやつ(10%)

お金持ってますねぇ!ください!

SAPIXと掛け持ちが多いです。お金持ちだねぇ(2回目)

集団塾に通っているけど、弱い科目をフォローするために通っているパターンです。目的がはっきりしているし、やることもはっきりしているので指導する側は非常に助かります。集団塾で競争しながら勉強しているし、集団の授業についていけるだけの地頭もあるので目立つ合格実績を出せることも多いです。

 

どう考えても余裕で受かるのに、なぜか通ってるやつ(5%)

地頭が良かったり、家庭学習がしっかりしてたり、塾がいらないタイプの学校に通っていたり複合的な要因により発生します。なんなら講師より賢いみたいなことはザラ。

 

悲哀と銘打った割には全然悲しくない内容になってしまいましたので軌道修正を(多分)頑張ります。

次回、中抜き編に続く(予定)